メタルフリー治療もデメリットがある!すべてを解決しないことを理解しよう

2016.08.22 by 池村 和歌子

こんにちは。
神田中央通りいけむら歯科の池村です。

本日は、「メタルフリー」について、東京で歯医者を運営している私の思うところをお話致しますね。

「メタルフリー」という治療法を検索なさっている方は、歯に穴があいたから・金属だらけで見た目が悩ましいから・具合が悪いから解決方を求めて検索したと思います。

結論から申し上げますと、メタルフリーの『治療法』は本質的な『解決法』ではありません。

大事なのは『治療法』ではないと思っています。

今回は、その理由についてお伝えしていきます。

メタルフリー治療のデメリットになるケース

まず最初に、メタルフリー治療だからといって、すべてのケースでメリットになるわけではありません。ですので、デメリットになってしまうケースをお伝えします。

メタルフリーという治療法を選んだときに、自分の未来がドコに着地するかを知ってから処置しないと、数年後に

「こんなはずじゃなかった。」

という結果だってありえます。
(別にメタルフリーだけではありません。どんな治療でもです)。

 

当院にてこんな患者さんが来院したことがありました。
雑誌の「使い勝手の良い入れ歯・2回で完成!」という広告をみて、新幹線でその歯医者さんに行き、ちょっと凝った素敵な入れ歯を作ってもらいました。

上下で100万円です。

しかし、最初は良かったものの、そのうち入れ歯がグラグラしだしてうまく咬めなくなったのです。
どうにかならないか?とご相談にいらしたのでした。

お口の中を拝見すると、入れ歯を支えるためにひっかけている自分の歯がグラグラしているのでした。

入れ歯は自分の歯を支えにして咬める設計になっているので、こうなってしまった以上入れ歯を調整してどうにかなるという問題ではありません。

せっかく高いお金を払ったのに・・・
もう治療にお金出せない。

とその方はガッカリしてお帰りになりました。

インプラントでトラブルになるケースも

他にも、これは最近大学病院の歯周病科の先生から伺ったのですが、インプラントのトラブルで大学病院に駆け込んでくる患者さんの最近の傾向がわかってきました。

それは、

インプラント専門

というクリニックでインプラント治療を受けた方が多いということです。

 

歯周病治療をきちんとせずに、インプラント治療をした結果、インプラント周囲炎(インプラントも歯周病みたいに細菌感染します)に罹患してしまう

との話でした。

 

「せっかくセラミックを被せた歯が、歯周病でぽろぽろ抜けてしまって悔しい!」というお話もよくききます。

確かに、すでに穴が開いてしまった・銀が取れたという状況の歯ならば、それはメタルフリーで治した方が良いでしょう。すなわち、むし歯の再発リスクが高く、金属アレルギーのリスクも高い銀は、口の中にいれないということです。

銀の利点は、保険が効くことくらい。
あとは割れにくいことかな。

 

金属は、プラスに帯電しています。
対して口の中の細菌はマイナス。

当然寄ってきます。呼んでしまう。凝集したらそこはむし歯・歯周病のリスクが上がることはおわかりでしょうか。

さらに、金属は傷がつきます。毎日の食事で・歯磨き粉の研磨剤で。その小さな傷は細菌が集落を形成する十分なスペースです。

金属は熱膨張係数が大きいのです。
温度差で体積が変わります。

 

口の中は熱い鍋をつついたあと冷たいビールを飲むなんてざらです。温度差で体積がちょこちょこ変わっている際に、歯と金属の間のセメントが押されて引っ張られて押されて、引っ張られてを繰り返しているうちに崩れてきて、その崩れたスペースに細菌が入ると2次カリエスという詰め物の際からのむし歯になります。

「詰め物・被せ物の隙間からむし歯なっちゃってるねー」

って、歯医者さんに言われたことありませんか?

口の中は常に濡れています。内臓なので、金属アレルギーにもなりやすいし、銀のイオンが溶けだして歯肉が黒くなることもあります(メタルタトゥー)、金属に咬む力がたわんで詰めてる・被せてる自分の歯は割れることもしばしば。

歯根が割れたら抜歯です。

メタルフリー治療のセラミックのメリット

一方、セラミックは、

  • ・帯電してないし
  • ・温度差で体積変わらないし
  • ・歯磨き粉の研磨剤でそうそう傷もつかない

 

しかも、高いから金属と違ってセメントではなくて、接着剤で歯につけるから隙間から細菌侵入とかないし。

色も自然です。

だから、口の中に入れる素材はセラミック一択。
でも、「セラミック入れて」って歯医者さんに言って、誰でもきれいに上手に入れてくれるわけじゃないんです。

セラミックと金属は扱いが違います。

毎日金属しか扱ってない歯医者の先生に「セラミック入れて」って頼んだら申し訳ないけど、値段の割に残念な結果になるかもしれません。セラミックを扱いなれている先生にお願いしましょうね。

 

当然私も歯を詰めたり被せたりの時は、患者さんにセラミックおすすめします。
でもね、もしかしてあなたが欲しいのは、セラミック治療そのものではないのではないでしょうか?

順番として、「セラミックなら長持ち・再発しにくいハズ」という結論に自分の中で至ったからセラミックを検索したのでは?

実はそれ、スタートが違うかも?

余談だけど最近はやりらしいセラミック矯正もそう。あれは単にセラミック被せてるだけで矯正じゃなくて補綴ですから。

確かに口に金属いれると悲惨な結果になることが多いですが、セラミック詰めたり被せたりしても、後で割れてやっぱりやり直しとかあるんです(セラミックは衝撃に弱くて割れてしまうこともあります)。

メタルフリー治療のセラミックでもやり直しになる理由

それは何故か?
原因を放置してるからです。

  • ・なんでむし歯になった?
    ・なんで歯が悪くなり続けているのか?
    ・なんで歯が割れてしまった?
    ・なんで年々悪くなってしまうの?

 

など原因を考えたら、いろいろと見えてくるのですが、口の中のトラブルは大きく分けると2つです。

1:細菌によるトラブル

1つは細菌。
これはむし歯菌が歯を溶かします。
歯周病菌が毒を出して炎症を起こします。

ならば、それを解決するのは細菌除去。これは定期的な口腔内のクリーニングと、毎日の歯みがき。歯みがきが上手か下手かで大きく違う結果になります。

【なぜ歯みがきをしなきゃいけないのか?】

 

また、細菌が増殖しない生活をするコツもあります。
それは栄養療法も大きく関係しますね。

むし歯菌が作った酸で歯は溶けますが、その酸を中和する唾液の量が減ってしまっている人もいらっしゃるし、唾液の中和する力が弱ってることもあります。

それはなぜかを考えて、唾液の量や中和する力をアップさせるにはどうするかを考えないと治療してもしても再治療になりえます。

 

あなたは歯医者さんで唾液の力や量をはかったことがありますか?
仮にはかったことがあるとして、どうしたら量が増えるか・中和力が増すかまで教えてもらったことがありますか?

そこを底上げするのが栄養療法なので、当院は栄養療法に力を入れているわけですが。

2:咬む力によるトラブル

2つ目は咬む力

自分の歯ぎしり食いしばりで、歯と歯の間(隣接面って言います)が擦れて、結晶であるエナメル質が崩れてそこから歯と歯の間がむし歯になることがあります。

そう。

実は歯ブラシだけじゃ・定期的クリーニングだけじゃ、むし歯は防げないことがあるんです。

 

もしあなたの口の中に歯と歯の間に、詰め物がたくさんあるようだったら、歯ぎしり食いしばりを疑って下さい。原因が歯ぎしり食いしばりなら、いくら詰めても被せても歯ぎしり食いしばりは止まっていません。

今度は、詰め物・被せ物が自分の歯とのつなぎ目でグダグダして、セメントが溶けてしまいます。そこからむし歯菌入ってきて、またむし歯になる可能性が大です。セラミックを詰めた歯だって過剰な力がかかったらセラミック割れちゃいますから。

 

歯ぎしり食いしばりは主に寝ている間に起きています。
無意識で行っていることが多いですし、寝ている間のことだから自覚している人は少ないけど、口の中をみればすぐわかります。

歯が擦り切れていたり楔上欠損といって、歯の生え際(歯頚部と言います)がえぐれている人・舌の淵の部分や頬粘膜がでこぼこになってる人は、かなり歯ぎしり食いしばりをしているでしょう。

歯ぎしり食いしばりは食べ物で改善できる

そんな歯ぎしり食いしばりは、食べるものを変えるとおさまります。
「え?」って思いました?

夜間低血糖でググってみて下さい。

これは栄養療法を治療に取り入れている歯医者さんの中では常識なんですが、

 

糖質食べる

血糖値爆上げ(動脈硬化始まる)

インスリン大量放出

血糖値急降下

(血糖値低いと生命の危機なので)血糖値を上げるホルモン(アドレナリン・ノルアドレナリン・コルチゾール・グルカゴン・成長ホルモン・甲状腺ホルモン)大量放出

血糖値爆上げ

エンドレス

 

 

で、この血糖値を上げるためのアドレナリンが、就寝中にダバっと出てると歯ぎしり食いしばりしちゃってます。眠りも浅くなるから、寝たはずなのに朝疲れが取れてないという症状も出ます。

もっと言っちゃうと、昼間も血糖値乱高下してると血糖値急降下してる時に吸い込まれるような眠気に襲われますよ。そう、昼食後の会議でやる気がないわけではないのに意識を保てないことってないですか?これは血糖値が急降下している時の症状です。

そして、血糖値爆上げの時に、アドレナリンの作用でイライラしたり、ノルアドレナリンの作用でクヨクヨしたり。

ホルモンを大量放出する生活を繰り返すとそのうち枯渇して出なくなります。コルチゾールは免疫にかかわるホルモンなので、血糖値の調節に使っちゃうと感染しやすくなるし。アレルギー起こしやすくなります。

参考:血糖値が高いと虫歯になりやすい?虫歯とやる気が関係しているという事実

インスリンも出なくなったら糖尿病ですね。

いきなり病名つくわけではないです。
途中でいろんな症状が出ます。

そのいろんな症状の中の一つが、歯ぎしり食いしばりであり、唾液分泌量の低下でありむし歯であり歯周病でありってことなんです。

メタルフリー治療のセラミックが解決法ではない

だからね?
むし歯を治すのはセラミックを詰めることが解決法ではないんです。

生活を整えることが先。

じゃないと、せっかく高いセラミック入れても、またなんかトラブル起こるでしょう。

ちなみに問題1の細菌の問題も、口腔内細菌が餌にするのは糖質だけ。糖質以外のタンパク質・脂質を主食にすると細菌に餌がないからあまり増殖しないので嬉しい効果がありますよ。

このような知識を持った歯科医師や歯科衛生士が患者さんの治療・ケアに当たり、患者さんの生活を変えてもらうからむし歯・歯周病の元をシャットダウンして、そのうえでセラミックを治療に選択するから再発が防げるのです。

血糖値云々は詳しくは栄養療法のご説明で。

関連情報:オーソモレキュラー.jp

この記事をまとめると、単に削ってセラミックつめて「メタルフリー治療だから大丈夫!」ってことにはならないってことですね。

皆さん歯が次々悪くなって、「治してるはずなのに・・・また・・・?」って悩んでらっしゃるんですが、私から言わせれば、

池村
そりゃそーよ。
だって原因そのままだもん。

ってことです。

私も実は血糖値乱高下で具合悪くて、たまたま栄養療法に出会えました。
勉強すればするほど、これはむし歯・歯周病の予防に役に立つと実感しています。

当院の歯科衛生士は、栄養療法の資格も持っていますので、これ以上むし歯・歯周病で嘆かないための方法を常にお伝えしていますしね。だから、安易なメタルフリーはあなたの悩みを解決しないって、わかってもらえたでしょうか?

本当の『予防』や『メタルフリー』を実践したい方は当院にご相談下さい。

ちなみにONPの栄養カウンセリングは、1時間5000円。
院長の池村のセカンドオピニオン・治療方針のご相談は1時間10000円で承っております。

主治医はいるけど、これで良いのかしら・・・?

と他の先生の意見もきいてみたいという方はご相談下さいね。

The following two tabs change content below.
池村 和歌子

池村 和歌子

神田で歯医者さんやってます。 なぜ神田?それは日本を支えている今働いている人たちの歯が大変なことになっているから。 働く人の健康を守ることが国力向上!と思っているので神田で歯医者さんやってます。予約・お問い合わせはこちら→予約・お問い合わせ

↑
Facebookでシェア
Twitterでシェア
はてなブックマークに追加